源泉かけ流しと循環式って何?
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源泉かけ流しと循環式って何?

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中森ちさと

よく旅行雑誌やサイトで"源泉かけ流し"っていわれていますが、

源泉かけ流しとは、どういったものでしょうか?

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太田宗志

たしかに、今、源泉かけ流しが独り歩きしていますね。

 

様々な定義がありますが、源泉かけ流しとは、

①源泉から、②直接来ている温泉をかけ流している状態と、一般的に言われています。

 

この二つの条件を満たしているものが、源泉かけ流しといわれています。

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中森ちさと

なるほど、そのような条件があるのですね。

では、そもそも源泉とは何なのでしょうか?

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太田宗志

源泉とは、温泉が出てくる源のことです。

 

源泉には、自噴しているものと掘削によって

温泉を引き上げているものがあります。

 

このあたりはかなり奥が深いので、

詳細は後日説明させていただきますね。

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中森ちさと

なるほど、とっても気になります!

では、もう一つのかけ流すとはどういう意味でしょう?

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太田宗志

かけ流すとは、"一度使用した温泉は使用しない"という意味です。

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中森ちさと

"使用した温泉は使用しない"… 一度使用したものをまた使うことってあるんですか?

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太田宗志

はい。

そもそも、源泉かけ流しを実現するには、

3つの条件が必要であると考えます。

 

それらを全て満たすのは、中々困難なんです。

 

そのため、ろ過と消毒、などをして

一度使用した温泉を使用することがあります。

 

これが、循環といわれる仕組みです。

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中森ちさと

なるほど、ぜひその3つの条件を教えてもらっていいでしょうか?

吹き出し右側用のアイコン 五代目湯守り
太田宗志

もちろんです。

まず、かけ流すメリットがある「泉質」であること。

 

温泉は場所に様々な泉質があり、その効能は多岐に渡ります。

中には、通常のお湯と変わらない温泉もあります。

 

その温泉をかけ流しても、お客様に温泉であることの価値を提供できません。

 

そのため、施設側としては、膨大なお金がかかる源泉かけ流しは避ける傾向にあります。

 

 

次に、かけ流すだけの「湯量」があること。

 

温泉をかけ流すには、とてつもない温泉の量が必要です。

 

例えば、ご自宅のお風呂で、常にお湯を出しっぱなしにすることを一年間続けたら、とてつもない水道代、電気代になりますよね?

 

お風呂の数、大きさにもよりますが、毎分100リットルは必要です。

 

日本広しといえ、一つの宿だけでその量を確保するのは困難です。

 

最後に、温度を調整する「技術」があることです。

 

温泉は地下を通ってくるため、温度が高いものがあります。

中には、100度近い温泉もあります。

 

100度の温泉に入ることはできないため、天然水を加えたり、外にそのままにしておいたり、それを適温に調整する仕組みが必要です。

 

また、源泉から施設まで距離があり、その間に温泉が冷めてしまうケースもあるので、かけ流す前に加温して適温にする場合もあります。

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中森ちさと

なるほど。源泉かけ流しの管理ってそんなに難しいんですね!

 

これだけ条件が厳しいということは、やっぱり循環より源泉かけ流しの方がいいんでしょうか?

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太田宗志

いえ。そうとはいえません。

 

たしかに温泉の泉質を愉しむという観点からは、新鮮な温泉を常に楽しめる、源泉かけ流しが望ましいかもしれません。

 

しかし、泉質だけがお風呂ではありません。

 

例えば、海を見渡せる絶景の大型大浴場と、一人しかは入れない狭い源泉かけ流しのお風呂、どちらがいいかは個人の好みですよね。

 

ご自身が好みの温泉を選べばいいかと思います。

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