旅行先の宿泊施設において、温泉に入るというのは皆様の楽しみの一つでしょう。しかし、あることを知っていれば、その楽しみがより大きくなります。例えば、魚料理は、その魚についてのより詳しい情報や、それを作る料理人さんのこだわりを知ると、より美味しく感じることでしょう。それと同じことが温泉でも起こります。今回は、知らないと損する、そんな温泉の豆知識をお伝えします。
こちらは、私共の運営する、奈良偲の里 玉翠の大浴場やお部屋にて、お客様に温泉をより楽しんで頂くため、掲載しているものです。他の温泉に全てが当てはまるわけではありませんが、共通する部分も多いはずです。ぜひ、ご入浴時にお試しくださいませ!
1.温泉の生い立ちを想像すべし
今目の前の温泉は、果てしない距離と時間をかけて、皆様の目の前に流れ出ています。例えば、奈良偲の里 玉翠の温泉は、約半年前の天城の雨水が大地に浸水し、火山の余熱で温められ、大地の成分を吸収しながら、湧き出ているといわれています。温泉になるまでの長い旅路をご想像いただけると、温泉への敬意が生まれてきます。
2.湯守りの技術を体感すべし
奈良偲の里 玉翠の温泉は、地上に出てくるときには、約90℃あります。一方、目の前の温泉は、約42℃前後。温泉の鮮度と成分を損なわないように、温度冷ます温度調整をしています。そんな黒子のような存在は、湯守りと称されています。創業より一世紀以上継承されている、湯守りの技術をご体感ください。
3.湯けむりの香りを楽しむべし
出湯口や湯舟に漂う、湯けむり。その湯けむりは、ほのかに温泉成分の香りがします。湯に浸かりながら、鼻を利かせ、温泉の香りをご体感ください。鼻から温泉成分を取り入れる効果があります。
4.湯舟の縁に着目すべし
温泉を使用しているお風呂の縁は、湯の花といわれる温泉成分がついています。奈良偲の里 玉翠の場合は、その色はオレンジ色です。これは、温泉の中に入っている鉄の成分などが酸化して付着したものです。逆に言うと、今浸かっている温泉には、酸化する前のそれらの成分が溶けていることを意味します。温泉成分の一部を目でお確かいただくきながら、今浸かっている温泉の成分をご体感ください。
5.足の指を出して温泉に浸かるべし
温泉に長く浸かるために、先代より代々受け継がれている方法があります。それは、足の指を湯舟から出して温泉に浸かること。医学的な根拠は明示できませんが、温泉に長く浸かることができます。ぜひ、お試しください。
6.お湯が滴る音を聴くべし
出湯口から流れる温泉が、湯舟の中の温泉にあたるとき、心地よい音がします。この音には、1/fゆらぎの音といわれています。自然界の1/fゆらぎ音を聴くと脳内がα波の状態になり、人間の生体にリラクゼーション効果をもたらすといわれています。温泉によるリラックス効果をより高めるためにも、耳を澄まし音をご体感ください。
7.湯浴み後は、シャワーでお湯を流すことを禁ず
温泉から上がった後は、身体の全身に温泉の成分が付着しています。お風呂から上がる際、シャワーで流してしまうと、その成分まで流れてしまいます。それを防ぐためにも、お風呂から上がる際には、シャワーで流さずタオルで身体をお吹きください。